治療基本理念「未だ病まざるを治す」
何事にもよらずそうですが、殊に病においては、悪化させてからではその回復に、時間がかかってしまいます。また、体にも経済的にも負担が大きくなります。
「予防に勝る治療無し」とは日頃、私が皆さんに良く申し上げることです。現代医学では、少し意味は違いますが、この様な考え方を、ここ30年程前から「プライマリーケア」として、かなり重要視する様になって来たのも事実です。
これに比べ東洋医学では、古くから「未だ病まざるを治す」が基本的な、考え方のひとつであり、
病を治すための手段としての鍼灸指圧マッサージ(按摩)の役割は勿論ですが、予防という点からみても千年以上の永きに渡り、果たして来た役割は限りなく、おおきなものがあると言えます。
その意味では、免疫力を高め、抵抗力をつけこれと言って副作用のないこれらの施術が昨今の健康ブームの一方の旗頭として注目され始めているのも、至極当然のことといえるのかも知れません。
現在の、情報過多とも言える世の中では以前に比べて、ストレスも多種多様でありそれらが、精神や体に及ぼす影響は思う以上に、大きいものがあると言えます。その上、それに気付かないことが多いのです。
心身の過労の蓄積は、ともすると癌や心臓病、あるいは肝臓障害を誘発したり脳出血などを引き起こしたりと生命までも、危険にさらしてしまうこともまれではないのです。
また、自律神経失調症の発祥に伴い、挙げれば、きりのない程の症状が現れて苦しむことも多いのです。
しかしながら、これらの病も、日頃の摂生と、定期的に、誰かに自分の体を触らせて、その常態を、知っておいて貰うことにより、自分では気付かない、体調の変化などにもいち早く、気が付いて貰えるでしょうし、
結果、前前段階でくい止めてしまう・・・ということも充分不可能ではないのです。また、実際の臨床上最も多く経験するのは腰痛においてのその効果の顕著さです。
例えばあなたが、足腰に張りを感じ疲れを覚えたとしましょう。そんな時、多分大したことは無いからと放置しておくことが、多いのではないですか?
しかし、これが突然起きる、ギックリ腰の大きな要因になるかも知れないのです。ひどい場合にはそれが、筋の損傷のみにとどまったとしても完治するまでに、可也の日数を要することも決して珍しいことではありません。
あるいは、また、ヘルニアや脊椎に関連した骨の障害にまで至れば、悪くすると多少の危険は覚悟の上で、手術ということにもなりかねません。
しかし、それでも完全に治癒するとは必ずしも、言えないのが現状なのです。その上これが、癖になってしまうということも充分考えられます。
最初に違和感を覚えた時、ためらうことなく早めに回復を図っておけば、この様なことは高い確率で防ぐことが出来る筈です。
これらはほんの一例ですが前述した様に、他の疾病であっても当然同じことが言えるのです。
そして、こうしたことをいかにやれるかが、私たち治療師の重要な仕事のひとつであると私は考えるのです。
この様な見地から、私の施術方針は治癒を目的とした治療は勿論ですが、素早く心身の疲労をとり去ることなどにより、
より大きな病に、繋がらない様努める・・・ということを最大の主眼としているとも言えるのです。
以上ですが、何かご質問でもありましたら、ご遠慮なくお問い合わせ下さい。