腰痛の種類とその症状

腰痛は、私たち三療においては、肩こりや神経痛などと並んで、その適応症の代表的なものです。
一口に腰痛と言っても、その原因と症状により痛みの、現れ方が異なります。
腰痛を引き起こす、主な原因としては、関節、筋肉、神経などの、直接的障害の他、疲労、老化、内臓疾患、
あるいはまた精神的ストレスからも、おこることもあります。
その、主なものを上げてみますと、

【慢性腰痛症】
長時間の、立ち仕事や運転などにより筋肉が疲労し、腰全体に、重い感じの痛みや脱力感、疲労感などを覚えますが、
しばらく横になっていれば、徐々に楽になってきます。

【ぎっくり腰】
中腰で、物を持ち上げたり、急に体の向きをかえたり、あるいはまた、急に立ち上がろうとしたときなどに、
筋や神経に思わぬ負荷がかかり引きおこされます。
ひどい場合には、立っていることもできずまったく身動きが、とれないこともあります。

【筋 筋膜性腰痛症】
これは、非常に多くみられる症状で、長時間の運転や、長くすわっていたときなどに
筋や筋膜の過度の緊張により、筋肉がかたくなることにより発祥すると言われています。
前屈の折に痛みが出たり、また、寒いところで仕事をしたときなどにはよけいに痛みます。

【腰椎椎間板ヘルニア】
何らかの原因による、神経圧迫により下肢に痛みが走り、ひどい場合には、しびれ、あるいは、麻痺をおこすこともあり、
ただせきやくしゃみをしただけで激痛がはしることもあります。

【腰椎分離症】
同じ姿勢を、長くとり続けていたり、後ろへ、そり返ろうとしたりすると痛み、また、
下肢の後ろが突っ張り、激しい運動中に急に腰が抜けたような感じになることがあります。

【腰椎椎間関節症(ようついついかんかんせつしょう)】
これは、腰の後ろの関節がすり減ることにより、腰やお尻、及び下肢の外側の、痛みやしびれがあり、
これらは、片側にくることが多く、朝起きたときに、症状が強くでることや中年の女性に多いことが特徴です。

【腰部脊柱管狭窄】
何らかの原因により、脊髄が圧迫され、長く歩いたりすると、下肢に脱力感や痛みを覚え、
または、しびれを発し、100メートルぐらいの距離を、歩いただけでも歩行ができなくなることがありますが、
少し休んでいれば、また歩けるようになります。

【変形性脊椎症】
椎間板、関節、靱帯などの老化により背骨が硬くなり、弾力性がなくなるために起きるもので、
朝起きるときや、寝返りを打つときあるいは、動き始めなどに痛み寒冷にも痛みを覚えますが、
動き始めてしまえば、楽になってきます。

【骨粗鬆症(こつそしょうしょう)】
骨から、たんぱく質やカルシュームがとけだすことにより背中が丸くなったり、背が縮み、
そのため、腰痛や背部痛が起き、どこかですべりそうになったときやある程度、柔らかなものの上であっても、
しりもちをついたときなどは、簡単に背骨が折れることがあります。
(腰痛テキストより)
以上、主だったものを上げてみましたが、根本的治療を要するものは別として、
日頃からの健康管理(手入れ)がこれらの症状の軽減、あるいは未発祥につながることは、言うまでもありません。
以上ですが、何かご質問でもありましたら、ご遠慮なくお問い合わせ下さい。

2004年